筋トレの真実!筋トレ動作の根拠と真実

筋肉の収縮について

大岡理論を理解する上で、『伸張反射』の他に、筋肉そのものに対する理解が重要です。ここでは筋肉の収縮について紹介していきます。

筋肉は収縮するだけ

まず、〝筋肉〞とはどういう性質を持ったものなのでしょうか? もちろん、筋肉だけに注目しても「木を見て森を見ず」といった状態に陥りますから、ここでは、「森を見ながらも木を見る」という心構えを持ったまま、筋肉というものを捉える必要があります。とは言え、筋肉自体の捉え方を誤ると、正しいトレーニングを語ることはできません。ただし、『大岡理論』は、筋肉についての顕微鏡レベルの世界を解明しようとしているものではありません。速筋線維がどうした、遅筋線維がどうした…そういった構造要素の解明を追い求めたものではないのです。物事を研究するアプローチの仕方自体が、西洋医学などに見られるような形態をとっているのではなく、どちらかと言うと数学や物理学に見られるような形態のように、筆者には思えます。例えば、自動車というものが未知の科学文明から突然我々の前にもたらされた未知のテクノロジーだったとします。そこで早速、我々人類は、自動車についての研究を始めるわけですが、このとき、西洋医学などに見られるアプローチ法ならば、エンジンやタイヤに使われている材質などを顕微鏡レベルで研究することでしょう。その探究は分子や原子のレベルにまで及ぶかもしれません。それはそれで意味があり大切です。現に、人体で言えば、遺伝子の研究が進むことで明らかになってきた事実もあるはずです。しかし、このアプローチ法では、自動車がなぜ走るのか? という点への探究からは遠くなってしまいます。下手をすれば間違った理解を生じさせる可能性が大きくなります。そこで自動車の移動原理を解明する場合に、我々はアプローチ法自体を変えます。
まず実際に走っている自動車を観察することになります。観察すれば、その自動車(仮に四輪車としましょう)が4つの車輪が回ることによって進んでいることに気づくはずです。次にその車輪が回る仕組みを観察します。最終的にはエンジンという動力源自体の構造を解明するための観察へ進むわけですが、観察を続ける中で、その動力源から発生した力が、どのように車輪を回す力へと転換されるのかを知ることになります。このようなアプローチ法では、〝自動車が4つの車輪が回ることによって移動している〞という観察によって得られた動かぬ事実が前提となっています。もしも、この前提が間違っていれば成立しませんが、その前提さえ揺るがないものなら、そこから導き出されることもまた、揺るがない事実であるのです。ちなみにこの2つのアプローチ法は、『帰納法』『演繹法』として知られています。

筋肉の収縮図解

帰納法の使い方

先に西洋医学的アプローチとして紹介したのが帰納法で、個々の事実から一般的原理を導く推論です。使い方の手順は、

①仮説を立てる
②多くの実例を示す
③実例の多さから仮説は正しいと結論づける

となります。この方法の問題点は、実例を多く集め、それを正しさの根拠としていることにあります。なぜなら、もし1つでも仮説に反する実例が見つかると、理論が崩れてしまうからです。

演繹法の使い方

次に、演繹法ですが、これは自動車の移動原理の解明のために使用したアプローチ法です。演繹法は一般的原理から個々の事象を推論する方法です。使い方の手順は、

①仮説を立てる
②一般原理の大前提を立てる
③事象間を関係づける小前提を立てる
④仮説は正しいと結論づける

となります。この方法の欠点は、正しくない、あるいは使用するのが適切でない前提を用いてしまうと、間違った推論を導いてしまうことにあります。このように、どちらの方法にも、利点と欠点があるわけですが、演繹法を用いる場合、その前提が物理法則の中にあるような自明の理を背景にしている場合は、自動的に事実に基づいた原理を導き出すことができるはずなのです。その意味で大岡理論は、演繹法的なアプローチ法で導き出されていると筆者は感じました。大岡氏のアプローチは、筋肉が実際に使用される際に生じる現象を捉えるというものです。それは地球上で活動する者にとって、重力がもたらす物理法則が揺らぐことのない絶対の法則であるように、〝実際の動作から生じる現象〞という前提を下敷きにして導き出された法則なのです。では、実際の観察によってはっきりしている、筋肉における最も単純な法則は何でしょうか? それは次のように表現することができるでしょう。

筋肉はそれ自体では収縮しかできない

これは当たり前のことなのですが、見落とされがちな事実です。もちろん、収縮を止めて弛緩すれば、結果的に収縮時よりも伸びることになるわけですが、筋肉自体に自発的に伸びる性質はありません。ですから、筋肉が発生させる力も、その収縮によって生み出されるものであり、それ以上でも以下でもありません。では、筋肉がその時点で持ち得る最大の力は、どういった状態で発揮されると思われますか? そう、当然、最大に収縮した状態です。伸び切った状態でも、中途半端に収縮した状態でもありません。完全に収縮し切った状態なのです。そして、筋肉が最大に収縮した状態は、その断面積が最大になっている状態でもあります。これは揺らぐことのない事実です。筋肉の絶対法則とも言えるでしょう。この法則から考えれば、筋肉にとって強い負荷を受けるのに最も相応しいのは、筋断面積が最大のときであるはずです。逆に考えれば、最大収縮位置でなければ、いくら頑張っても、その筋肉が持つ最大の収縮力を発揮することはできないということです。当然、筋断面最大時に受けられないような高負荷を、筋断面積が最大でないときに受けることの愚が分かります。それでもあえて受けようと頑張れば、筋肉は破壊されます。これが筋断裂の原因の1つになります。もちろん、トレーニングにおいて、そんな無茶な重量を扱おうとする人は、普通ならいませんが、実はそこまでの高重量でなくても、筋肉の可動範囲を間違えると、同様の怪我は生じるのです。




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