筋トレの真実!筋トレ動作の根拠と真実

筋肉と瞬発力

大岡理論を理解する上で、筋肉には〈力とスピードを分けられない〉という特性を知ることは重要です。このページでは筋肉と瞬発力について紹介していきます。

『固定からの解放』それが瞬発力を生む

ゆっくりとした動作で軽いダンベルを巻き上げていくとき、筋肉は、伸展から収縮に向って途切れることなく動いているように感じられます。言い換えると、連続的に縮みながら力の発揮をしているように感じられます。危険ですが、ダンベルが重くなっても、こうした連続的な筋収縮を感じようと心掛けてトレーニングしている人はいます。しかし、ジャンプしたり物を投げたりするなどの生活上の瞬発力を必要とする動作でも、我々はこのような連続的な筋収縮で動作しているのでしょうか?普通はしません。そんな動作ではジャンプできませんし、物を投げることもできないのです。
小さな力の発揮しか求められていない場面では、この連続的な筋収縮で十分なのですが、これが強い力の発揮、スピードや瞬発力を必要とする場面では話が違ってくるのです。このとき筋肉は、決して連続的な収縮などしていません。例えばまずジャンプするときのことを考えて下さい。このとき我々は、そのジャンプで実現しようとする高さに応じてまず屈み、筋肉に一定の緊張を生じさせ維持したあと、その反発によって飛んでいることに気づけるはずです。高く飛ぶときは緊張の度合いを強くし、それほど高く飛ばないときは緊張の度合いを低くします。投げるときも同じです。遠くに投げるときは腕の引きを強くして緊張維持した筋肉の反発の強さを大きくし、近くに投げるときは腕の引きを軽くして筋肉の反発の度合いを小さく調整しています。そして、この力発揮の状態を観察していると、意外なことが分かります。

一定の緊張維持のあと筋肉は弛緩している

『固定からの解放』なんと、一定の緊張維持のあとの飛ぶ瞬間・投げる瞬間に、筋肉はそれまでの緊張を解き放つかのように、弛緩しているのです!それは弓の弦が、目一杯引かれたときには保っていた張力を、矢が放たれた瞬間に手放すのと似ています。仮に弦が張力を解放しなければ、当然矢は飛びません。どうですか? 筋肉に連続的な収縮は生じていないでしょう? 生じさせてしまっては、ジャンプしたり投げたりという動作自体ができないですよね?この力の発揮形態を、大岡氏は『固定からの解放』と呼んでいます。
このとき、筋肉がその収縮力を発揮しているのは、〝固定〞の状態のときだけです。それは筋肉の緊張維持ですから、筋肉はその長さを変えないで力を発揮しています(いわゆる〝等尺性筋収縮[アイソメトリック]が生じていると言えます)。ですから、強い力を生じさせるときに筋肉に求められるのは、〝どれだけ強く緊張しそれを維持できるか〞という能力です。間違っても、可動範囲の中を満遍なく動作させるときのような持続的な筋肉の収縮ではありません(ここではジャンプしたり投げたりといった動作を例にしていますが、このことはもちろん、最大効率を求めたときのトレーニングフォームにも関わってきます。そこで重要になってくるのは、〝どの位置で緊張状態を作るか〞です。確かに筋肉は、その可動範囲の中であれば、どの位置でも緊張状態を作り出せますが、伸展位置に近い位置で緊張状態を作ってしまえば、筋断面積が小さいので、あまり大きな負荷は受けられません。しかしその点は偉いもので、人間は、特に間違ったことを教わっていなければ、自然に理にかなった動作をしています。体のほうで勝手にジャンプしたり投げたりしようとする瞬間の筋肉の緊張状態を、なるべく筋断面積が大きいところ(なるべく収縮力が大きいところ)で起こそうとします。最大出力でジャンプしようとする人が、深くしゃがんでから飛び上がるようなことはしません。高く飛ぼうとすればするほど、しゃがみは浅くなります。それは飛ぶ前の予備的な緊張をできるだけ筋断面積の大きなところで起こしたほうが、大きな負荷に耐えられ、またそれによる反発力も大きなものになると分かっているからです。
逆に考えれば、高くジャンプしようとすればするほど、この緊張状態にある筋肉に、強い負荷を加えなければならないということが分かります。バレーボールやバスケットボールの選手が、大きくジャンプする前に一度、両足をそろえて小さく飛んで、その着地したときの反動を利用してジャンプするのを知っていますよね。あの小さなジャンプを一連の動作に加えるだけで、いきなりジャンプするよりも、明らかに高くジャンプできます。これは、小さなジャンプの着地によって、緊張状態にある筋肉に加わる負荷が、いきなり飛ぶ場合よりも増すからなのです。繰り返しますが、筋肉は強い負荷(抵抗)がかかればかかるほど、できる限り筋収縮力が大きい状態(筋断面積が大きい状態)で負荷を受ける必要が生じます。
ですから、少なくとも人間は、これから負荷を受けようとするとき、自然に筋肉を強く収縮させて、緊張状態を作るようになっています。そして、強い負荷を受けることを可能にしたこの『予備的な緊張状態』は、強い力の発揮をも可能にします。強く収縮した筋肉は、まるでスーパーボールのような弾性を帯び、負荷によって押しつぶされ変形させられた状態から元の状態に戻ろうとします。この力が反発力となって負荷を押し返すのです。ただし、スーパーボールでは押しつぶされるような〝変形〞ですが、筋肉の場合は〝伸ばされる〞という形の〝変形〞ですから、一連の行程は、伸び側に働いた筋肉が一気に縮もうとする行程とも言えます。「一度伸び側に働いた筋肉が一気に収縮する現象…」何かを思い出しませんか? そうです。お気づきのように、これこそ、他のページでテーマとなった、大岡理論における『伸張反射』でもあるのです。




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